キャラ物だと侮るなかれ衝撃の覚えゲー
発売日 | 1992年10月30日 |
価格 | 3980円(税別) |
ジャンル | アクション |
発売 | ヒロ |
VC | ―― |
ゲームボーイカラー | ― |
ゲームボーイ | ○ |
SGB | ― |
赤外線通信 | × |
通信ケーブル | × |
ポケットプリンタ | × |
チョコボールのマスコットキャラクター、「キョロちゃん」が主人公のゲーム。かわいいキャラを使ってるため簡単なゲームだと騙されてしまいそうですが、カートリッジの見た目とは裏腹に高難易度覚えゲーとなっています。
ファミコンでも同タイトルが発売されています。ファミコン版はなぜかプレミアが付いているようで、そちらの方が有名かもしれません。ゲームボーイ版のこちらも若干入手性は悪いですがプレミアが付くほどでもないですね。ただ、見かけることがあれば抑えておいても損は無いです。ちなみにシステムや仕様は一部異なりますがステージ構成等はほぼファミコン版と同じになっています。
どうやら、元々は、「キャッスリアン」という海外のゲームだったらしいです。それのキャラクターをなぜかキョロちゃんに変更して国内で販売することになったようです。なぜこんなシビアなゲームにキョロちゃんを使ったのか、永遠の謎です。
塔の下からスタートして頂上を目指して進んでいく、アクション+パズル要素のゲームです。塔は円柱になっていて階段で上っていく時などは立体的に表現されます。ゲームボーイで立体表現が行われていて、しかも、結構ぬるぬる動いてくれるので驚きます。ゲーム内のキョロちゃんはそれほど可愛くないのですが、アニメーションが細かく、ぴょこぴょこ動いてる感じがよく出ています。また、塔を登っていく時に、背景の星がキラキラと動いていくのがとても綺麗です。
キョロちゃんの動作には若干癖があります。振り向きに時間がかかったり、落下時の挙動が、「ジャンプ時」と、「転落時」では異なっていたりと少し慣れを必要としますね。また、チョコボール?を投げて敵を攻撃したりブロックを破壊したりすることもできます。
ステージ数は全部で8個。ステージ毎に制限時間が設けられているのですがこれが非常にシビア。最初のステージからかなり厳しめに設定されているので驚くかもしれないですね。ただし、ステージクリア毎にボーナスステージが始まり、これをクリアできれば余った時間を次のステージに加算する事ができます。しかし、ボーナスステージ自体一発勝負な上にかなり難しいため、なかなかその恩恵に与る機会はないかもしれません。ゲームオーバーになってしまってもコンテニューができるので、クリアするまで連続して挑戦することができます。
キョロちゃんが残機を減らすのは、「タイムアップ」時と、「塔の下の水に落ちた」時です。途中で足を踏み外して水に落ちるか、タイムアップにならない限りは何度も登りなおすことが出来ます。らステージ中には敵キャラクターも多数存在していて、接触するとキョロちゃんが一段下に落下します。当然下に足場がなければ水に落ちてしまってやられてしまいます。
BGMは開始画面でセレクトを押す事によってON,OFFすることができますが、BGMとSEを両方ONにするとステージ中ではSEだけになってしまいます。ボーナスステージではBGMが流れますが、少し寂しいですね。BGMのみONにすればステージ中に流れるようになります。ただし、SEには敵の出現を知らせてくれる音が存在するため、SE無しだと少し難しくなってしまいます。なかなか楽しい曲なので、SEと一緒に使ってみたかったですね。
- 十字キー左右
- キョロちゃんを左右に動かす
- 十字キー上
- リフトの上で押すとリフトが上がる
(リフトは2段階上がる物もあるため注意) - 扉の前で押すと中に入れる
- 十字キー下
- リフトの上で押すとリフトが下がる
- Aボタン
- チョコボールアタック
(特定のブロックを壊したり敵を倒したり動きを止めたりできる) - 左右+Aボタン
- ジャンプ
(1.5マス程度横に飛んだ後そのまま真下に落下する)
(崖から転落した場合斜め下に落下していく) - Bボタン
- ゲーム開始画面で押すとパスワード入力画面になる
- セレクト
- ゲーム開始画面で押すとBGM,SEのON,OFFを調整できる
- スタート
- ボーズ
実際のところ、このゲームかなり難しいです。アクション性もかなり高いのですが、パズル的要素も多く、その上至る所に嫌らしい配置の罠が仕掛けられています。そんな中に、かなりシビアな制限時間まで加わっているため、非常に難易度が高くなっています。初見で全ステージをクリアするのはまず無理だと思ってください。基本的には、死にながらステージを覚えていくゲームです。
覚えゲーなので人を選ぶのには違いないのですが、独特の世界観や嫌らしい即死トラップ、シビア過ぎる制限時間等にげんなりして、すぐにゲームを投げ出し、クソゲーだと判断する、といったことはやめて欲しいです。コンテニューはし放題ですし、制限時間自体は中盤以降若干緩やかになり、そこまで頑張れれば、その頃にはこのゲームの持つアクション性パズル性の良さに気付いていると思います。
このゲームの素晴らしい所は、キョロちゃんの挙動や各種ギミック、登場する敵キャラたちに無駄が存在しない所ですね。内容の項で説明した、落下時の挙動がジャンプと転落で異なる、というのもちゃんと理解して使い分ける必要があったりします。そういった感じでそれぞれの要素にしっかりと意味を持たせてあります。ステージ中到る所にそういった罠や仕掛けが施してあり、様々な要素が凝縮されて詰め込まれています。その分難易度はかなり高くなってしまっていますが、やり応えは十分です。
操作に一通り慣れ、一度ステージ構成を覚えてしまえばサクサクと進められるようになり、今度はアクション要素を純粋に楽しめるようになります。ステージ数も長くないため、歯応えのあるアクションを短時間で楽しむ事ができます。単に繰り返すだけではなく、スコアアタックやタイムアタックにチャレンジするのも楽しいですね。
最初は変なキョロちゃんや、なんだかよくわからない仕掛けやルールに戸惑ってしまうかもしれませんが、そこを乗り越えて、このゲームの肝の部分に触れて欲しいです。もし、クリアする事が出来ればそれなりの満足感を得られると思います。そして、再び1週始めた時にはこのゲームの良さにもっと気付き、また遊び進めてしまうと思います。
極端な覚えゲーであるため、どうしても人を選んでしまいますが、苦手でない方であれば十二分に楽しめる内容だと思います。独特な雰囲気を醸し出す良質なアクションゲーム。噛めば噛むほど上手にそして美味しくなるするめゲーです。
評価:★★★☆
へ~
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